京浜急行電鉄株式会社

遺失物の業務負担軽減、駅係員、ご案内センター、お客さまの3者がラクに

京浜急行電鉄株式会社 鉄道本部 運輸営業部 営業企画課 主査 𠮷田周央様

京急電鉄は「沿線価値共創戦略」により、都市生活を支える事業を通じた新しい価値の創造に向け、地域事業者や自治体等、様々なパートナーとともに「相互価値共創」を推進し、将来にわたり選ばれ続ける沿線を目指す鉄道会社です。
今回、お客さまからの遺失物問い合わせの利便性向上と、業務効率化を目的に「落とし物クラウドfind」を導入いただきました。
find導入の経緯やその成果について、鉄道に係る営業制度の取り決めなどを担当する京浜急行電鉄株式会社 鉄道本部 運輸営業部 営業企画課 主査 𠮷田周央様に話を聞きました。

目次

・旧システムは遺失物の入力の手間と検索性が課題に

・遺失物の画像も登録、フリーワードで検索可能 サポートも手厚い

・遺失物の登録は生成AIで簡単に LINEの問い合わせ対応もfindに

・遺失物の問い合わせ入電件数が減少 駅係員は本来の駅業務へ集中可能に

・他の鉄道会社にもfindの導入が広がってほしい

旧システムは遺失物入力の手間と検索性が課題に

find導入前の課題を教えてください

京急電鉄では、駅に届けられる遺失物が年間約12万から13万件にのぼります。また、ご案内センター(当社問合せ窓口)宛への遺失物に関する問合せは年間約4万5千件ちかくあります。これらの管理・対応に多く手間と時間がかかっていました。

従来使用していた遺失物管理システムは、遺失物情報を固定された項目からプルダウンで選ぶ仕様で自由度が低く、決まった項目以外は入力できる内容に制限があるうえ、文字情報のみであったため検索性能も現代に見合わなくなっていました。
また、駅係員は収入管理、改札、およびホーム整理など通常の駅業務と平行しながら遺失物対応をしているため、これにかかる手間が課題となっていました。

さらに落とし主からの電話を受けたご案内センターでは、旧システムでの検索性の観点から、遺失物の情報がうまくヒットできず対応に時間を要し、1件の問い合わせに約5~7分ほどかかっていました。
旧システムでは文字情報のみで検索するため対応に時間が掛かるばかりでなく、落とし主に返却できているはずのものが返却できていない可能性もあるわけです。

また、時代によって遺失物にも変化があります。旧システムは、新しい品目やカテゴリーを追加する場合や、保守および改修にかなりのコストがかかっていました。

遺失物の管理は鉄道会社本来の業務というわけではありませんが、お客さまの遺失物を一時的に預かるという大きな責任が伴う業務です。業務効率やコストばかりを優先できない難しさがありました。

遺失物の画像も登録、フリーワードで検索可能 サポートも手厚い 

findを選んだ理由を教えてください

まずおどろいたのは、遺失物の画像があること、またフリーワードで検索できる点です。検索性が飛躍的に向上し、業務負荷の軽減が期待できると思いました。
また、お客さま目線ではLINEで問い合わせができる点です。お客様の利便性が向上するとともに電話での問い合わせが減ることも予想されました。

 新システムの導入検討の際、様々なベンダーを比較しました。そのなかで導入に関するサポートが手厚いことはポイントが高かったです。例えば、findよりも費用が低いシステムも存在します。しかし、findは操作マニュアルの作成や社員教習もサポートしてくれることは大きかったです。実際にfindの導入にあたり、当社駅係員と対面で講習会を開催して頂きました。
ただ単にシステムと説明書だけを提供されても、機能の意義が正確に伝わらないなど,使いこなすのは難しいと思います。やはりfindスタッフによる導入前、また運用開始後のサポートが重要だと実感しました。
正直、findという会社は知りませんでした。しかしこのサポートの手厚さと、他の鉄道会社での導入実績があったので、スタートアップだからという不安はありませんでした。あとはfindスタッフの「落とし物に困っている人を何とかしたい」という情熱と人柄ですかね。 

「落とし物サービスのfindを一緒につくっていきましょう!」と言われたのが印象に残っています。なんだか嬉しかったですね。

京浜急行電鉄株式会社 鉄道本部 運輸営業部 営業企画課 主査 𠮷田周央様(右) 株式会社find カスタマーサクセス マネージャー 吉澤太郎(左)

京浜急行電鉄株式会社 鉄道本部 運輸営業部 営業企画課 主査 𠮷田周央様(右)
株式会社find カスタマーサクセス マネジャー 吉澤太郎(左)

落とし物の登録は生成AIで簡単に LINEの問い合わせ対応もfindに

現在はどのようにお使いいただいていますか?

駅係員が遺失物を預かり次第、駅配置のタブレット端末でQRコードと遺失物の画像を撮影して登録していきます。このとき生成AIが撮影した画像から情報を抽出し文字として自動で入力してくれるので登録が簡単です。また、旧システムでは遺失物を駅係員の目と紙によるチェックで管理していましたが、findではQRコードを用いて遺失物本体とシステムが紐づいています。このため、より確実な管理が可能となり、誤扱い防止のほか、遺失物を他の場所へ輸送する場合も漏れなくスムーズに行うことができます。さらに紙媒体の削減にも役立っています。
お客さまからのLINEの問い合わせもfindさんに対応して頂いています。 

システムの使い方で社内から質問があった場合、集約してfindさんに問い合わせを行います。findさんのカスタマーサクセスは、ちょっとしたシステムの質問にも即座に対応してくれるのが助かっています。

遺失物の問い合わせ入電件数が減少 駅係員は本来の駅業務に集中可能に

find導入の成果を教えてください

まず、駅係員の遺失物に関する業務は多岐にわたりますが、find導入によりこれらの業務負担軽減が図られ、その分本来の駅業務を効率的に運用できると感じております。

また、お客さまからの遺失物に関する問い合わせがLINEに移行しつつあり、ご案内センターへの電話問い合わせ件数も減っています。一日約120件あった遺失物の入電が90件前後と約25%減少しました。
ご案内センターでの問い合わせ対応自体もフリーワードと画像検索ができるようになったので、照合が容易になり対応時間が短くなっています。

お客さまからは、遺失物を身近なLINEで簡単に問い合わせできるようになった点が好評で、感謝の言葉をいくつもいただけるようになったのは非常に嬉しいですね。遺失物が見つかったことで「京急の沿線に住んでいて良かった」という声をいただいたときは沿線価値の向上にも繋がっていると思いました。

意外な効果としては、お客さまとLINEで遺失物のやり取りをする中で、当社駅係員に対するお礼のお言葉を頂くこともあり、モチベーションアップにも繋がっています。

旧システムでは新機能を実装する度に改修コストがかかっていましたが、findは導入各社に汎用的な機能だと判断されたものは、改修コストなしに実装される点も魅力です。

他の鉄道会社にもfindの導入が広がってほしい

今後の展望を教えてください

まずは他の鉄道会社にも導入が広がってほしいですね。当社含めて直通運転している鉄道会社が多くあります。これまでお客さまは,直通運転をしているとそれぞれの鉄道会社に落とし物の問い合わせをする必要がありましたが、findの導入が広がり、LINEの問い合わせ対応が一元管理できるようになれば、お客さまは1回の問い合わせで済み、利便性が向上するのではないかと思います。
また、沿線のバス、タクシー、商業施設など鉄道会社以外にも導入が広がれば、さらに便利な世界がやってくるのでは、と思います。
遺失物は落とし主、お客さまの物です。そして鉄道会社は遺失物と切っても切れない関係性にあります。であるからこそお客さまにも駅係員にも使いやすく信頼できるシステムが必要であると考えています。