Case


月180時間削減 落とし物管理を効率化 警備品質の向上と多言語対応を実現
渋谷スクランブルスクエア株式会社
株式会社東急コミュニティー
渋谷スクランブルスクエア株式会社 管理部(施設統括Div.)シニアチーフ 津田 健太様
株式会社東急コミュニティー ビル事業本部 第一事業部 渋谷ビル運営部 SCSQ事業所 岡本 岳大様
渋谷駅直結、地上47階、高さ229mの展望施設、オフィスフロア、共創施設、商業施設で構成されている大型複合施設の「渋谷スクランブルスクエア」。
今回、お客さまの落とし物のお問合せの利便性向上と、業務の効率化を目的に、「落とし物クラウドfind」を導入いただきました。
findの導入の経緯やその効果について、施設の安全管理・中長期修繕管理・防災センターの窓口を担う渋谷スクランブルスクエア株式会社の津田 健太様と、設備・清掃・警備等の統括管理を行う株式会社東急コミュニティーの岡本 岳大様に話を聞きました。
目次
find導入前の課題を教えてください
渋谷スクランブルスクエア(SCSQ)津田様:当施設は月に1,200〜1,300件の落とし物が発生しています。
以前は、この膨大な落とし物の管理で、警備スタッフが本来行うべき「館内の監視や巡回」「安全管理」といった業務の時間が圧迫されていることが、施設運営における最大の課題でした。
具体的には、「アナログな管理手法による業務」です。当時はすべて紙の台帳で、落とし物の特徴や拾得時間などを手書きで記録していました。お客様からお問合せの電話が入るたびに、警備スタッフが紙の台帳をめくりながら該当するものを必死に探す必要があり、確認作業に多大な時間を要していました。
2つ目は、「多言語対応の難しさと電話対応の負担」です。当施設は海外からの観光客が非常に多く、代表電話には外国語のお問合せが多く掛かってきていました。英語であれば何とか対応できるスタッフもいましたが、中国語や韓国語などになると翻訳機を使いながらで、言葉の壁による意思疎通の難しさがありました。
3つ目は、「保管スペースの枯渇」です。施設内には落とし物専用の保管庫はなく、バックヤードのスペースが落とし物で占領されてしまっている状況でした。
今後設備機器が増設予定の場所であったため、落とし物の返却率を高め、スペースを確保する必要がありました。
東急コミュニティー(TC)岡本様:落とし物対応業務は、思っている以上に時間を使い、丁寧な対応が求められます。
警備業界は慢性的な人手不足で、ギリギリの人数で警備業務を行っている施設も多いようです。落とし物の対応が業務を圧迫しているのは業界共通の課題といえます。
findを選んだ理由を教えてください
SCSQ津田様:当社内でDXやAI活用の機運が高まっており、落とし物の保管スペース問題も深刻化していたタイミングにfindのことを知り、導入を検討しました。
複数のシステムを比較検討するのが一般的かもしれませんが、当施設の場合は「落とし物クラウドfind」一択でした。というのも、渋谷エリアの近隣施設や鉄道会社がすでにfindを導入、あるいは導入を予定しているという情報があったからです。findの施設をまたいだ「横断検索」が可能になり、お客様と落とし物のマッチング率が飛躍的に向上すると期待できました。
東急コミュニティーさんにfindを活用した運用計画を作成いただき、現場としても課題が解決される、という提案をもらいました。
もちろん、紙の管理からシステムへ移行するため、新たなコストは発生します。しかし「落とし物対応に奪われている警備業務の時間を削減し、本来の監視業務や突発対応に充てることで、施設全体のお客様対応の品質が向上する」という費用対効果を社内に理解してもらいました。
findの導入にあたって苦労した点はありますか?
TC岡本様:紙の台帳からAIを活用したデジタルシステムへ移行するにあたり、現場の警備スタッフのITツールへの苦手意識を心配される方もいるかもしれません。しかし当施設においては、そういったネガティブな反応やアレルギー反応はほとんどありませんでした。
その理由は、現場の警備スタッフ自身が、これまでのアナログな落とし物対応に限界を感じ、多大な労力と神経を使って苦労していたからです。「このシステムを使えば、あの煩雑な業務が楽になる、便利になる」というメリットが明確だったため、むしろ非常に前向きに受け入れてもらえました。
導入にあたっては、警察へ落とし物を提出する際の法令に則った書類作成など、細かな運用ルールのすり合わせは必要でしたが、findのカスタマーサクセスの担当者と密に連携を取りながら、当施設に最適な運用フローを構築できました。
find導入の成果を教えてください
SCSQ津田様:月に180時間の落とし物管理業務工数が削減されました。
まず、落とし物の登録作業です。スマートフォンで写真を撮るだけでAIが特徴を自動生成して登録してくれるため、手書きの時代と比べて登録時間が大幅に短縮されました。検索する際も写真を見ながら確認できるため、圧倒的に探しやすくなっています。
そして最も大きな効果を感じているのが、お客様からのお問合せ対応です。findの専任オペレーターによるチャット対応を導入し、お問合せの多くに対応してもらっています。1日20〜30件あった電話問合せが、今では5件以下に激減しました。お客様が問合せた数時間後に落とし物が届いた際にもオペレーターが情報を追跡してマッチングしてくれます。これにより、返却率の向上につながりバックヤードのスペースにも余裕が出ました。チャットは多言語に対応しているので外国語でお問合せが多い当施設には非常に助かります。
TC岡本様:警察への届出業務も大幅に楽になりました。以前は帳票の作成や手入力でのリスト照合に毎回約3時間かかっていました。現在はシステムから必要な帳票やリストをワンクリックで出力でき、突合作業もQRコードを活用して簡易化できたため、作業時間は半分以下になりました。また、手入力によるミスもなくなりました。
落とし物対応に使っていた時間を本来の「館内巡回」や「不審者対応」「急病人(傷病者)の救護」といった業務により多く振り分けられるようになりました。突発的な事象に対する施設の対応力・安全管理能力は確実に向上しています。

今後の展望を教えてください
SCSQ津田様:今後は、findが構想している「findセンター」の活用に強く期待しています。落とし物の保管や、落とし主への発送業務などをセンターに一括して委託できるようになれば、当施設の最大の課題の一つである「バックヤードの保管スペース不足」が根本から解消されます。現場の負担はさらに減り、よりスマートな施設運営が可能になるはずです。
また、保管期限(満期)を迎えた遺失物の取り扱いについても変化を期待しています。これまでは引き取り手のない満期遺失物はすべて法令に則り処理せざるを得ませんでした。しかし、「findリユース」を活用すれば、捨てられるはずだったものが再び必要とする人の手に渡ります。これはSDGsの観点からも非常に有意義な取り組みだと考えています。
警備業界全体で人手不足が深刻化する中、限られた人員でいかに質の高い安全管理を行うかが問われています。findのようなシステムに投資し、業務効率化によって「施設全体の警備品質を底上げする」ことが必要です。今後もお客様へのサービス向上と、より安全で快適な施設づくりを推進していきたいと考えています。
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