Case

お忘れ物問い合わせの半数以上がLINEに移行 応答率40%→90%に改善
大阪市高速電気軌道株式会社
大阪市高速電気軌道株式会社 交通事業本部 事業戦略部 統括課 係長 中野様(中央)
統括課 奥野様(右)
統括課 祐延様(左)
大阪市高速電気軌道株式会社(以下「Osaka Metro」)は、企業理念に「交通を核にした生活まちづくり企業への変革」を掲げ、大阪市内を中心とする地下鉄と大阪南港地区で新交通システム・ニュートラムの運営を行う、大阪の交通の根幹を担う鉄道会社です。
今回、お客さまからの遺失物問い合わせの利便性向上と、業務効率化を目的に「落とし物クラウドfind」を導入いただきました。
find導入の経緯やその成果について、お忘れものセンターを管轄する大阪市高速電気軌道株式会社 交通事業本部 事業戦略部 統括課 係長 中野 忠様、findの導入を主導された統括課 奥野 真人様、findの運用ご担当の統括課 祐延 博志様に話を聞きました。
目次
find導入前の課題を教えてください
中野様:課題はお忘れ物に関するお問い合わせの対応でした。
Osaka Metroで年間に扱うお忘れ物の数は約23万件です。そしてお忘れものセンターへの電話の問い合わせ件数は月平均24,000件にのぼります。
電話回線や人員に限りがあり、応答率が平均46%ほどと低く、特に電話が集中するラッシュ時には応答率が20%にまで下がる状況でした。4回かけて1回しかつながらない状況で、お客さまに非常にご迷惑をおかけしており、厳しいお言葉をもらうこともありました。
関連して、お忘れ物の返却率は30%程度を推移しており、応答率と返却率を上げたいと考えていました。
当時導入していた遺失物管理のシステムはオンプレミスで、現場の声を反映しながら改修やカスタマイズして運用していましたが、構造が複雑化しており、操作に手間がかかるようにもなっていました。保守とカスタマイズの度に開発費用もかかります。
奥野様:findを導入する前の2023年当時、2025年に開催を控えた大阪・関西万博でお客さまが増え、お忘れ物の数がさらに増えることも予想されました。
当社は、鉄道事業が将来的に目指す姿(あり方)として、最新技術を積極的に取り入れ、お客さまが安全・安心に利用できる鉄道というビジョンを掲げています。その一環として「お客さま満足度向上プロジェクト」が立ち上がり、お忘れ物対応のシステムの刷新や各種問合わせ・案内窓口の一元化により、お客さまサービスの向上を推進することになったのです。
findを選んだ理由を教えてください
中野様:複数社の遺失物管理システムと比較した上で、お客さまがLINEで問い合わせできる点が、応答率を上げるために効果的だと評価しました。
また、駅係員がお忘れ物をスマホで撮影するだけでAIが自動で情報を入力してくれる機能も手間が削減できるので評価しました。当時、駅の全係員にスマホを配布することが決まっており、お忘れ物を預かった際に誰でもすぐに登録できるようになるからです。
奥野様:旧システムでも画像の登録はできました。ただ、検索時は画像を参照しづらくテキスト情報で検索するしかありませんでした。findは画像をもとに検索ができるので、その点も評価しました。
費用面は、正直findよりも価格の低いサービスはあります。お客さまの声や、社員の負担軽減をどこまで社内に訴えて導入するかというところはありました。
ただ、お客さまからの問い合わせ窓口を一元化し、運営の効率化を図りつつお問い合わせが重なった場合でもサービス品質を維持・向上できる体制を構築するには、お忘れ物の情報を一元管理できるfindが最適だったのです。
現在はどのようにお使いいただいていますか?
奥野様:findはお忘れ物の情報を一元管理でき、落とし物の保管場所のステータスが把握できる仕組みなので、それに合わせてオペレーションを改善しました。お忘れ物を拾得するのは駅係員や乗務員など様々で、従来は拾得した職員の部署ごとに対応しており、複雑な処理になっていました。
今は、誰が拾得してもまずは駅に集約するオペレーションに変更したことでスムーズになりました。
オペレーションの変更に対する社内からの不安の声があったので、導入研修を管理職向け、現場向けと数ステップに分けて数百人単位で実施しました。その段取りもfindさんに対応してもらったので導入がスムーズにいきました。実際、説明書なしで直感で触れるような仕組みだったので、導入はとてもスムーズにできたと感じています。

find導入の成果を教えてください
祐延様:返答率46%だったのが、今は90%を超えるまでに改善されました。やはりLINEの効果が大きく、電話問い合わせよりも多い月に8,300件程度をLINEで対応しています。
返却率も30%だったものが35%に上がっています。
奥野様:駅係員がお忘れ物を拾得した際、以前は改札業務があるためすぐに駅長室に戻って登録することができませんでした。拾得してから登録までに時間差があったのです。今はスマホで画像を撮るだけなので拾得したその場で登録でき、拾得直後のお問い合わせにも回答できます。それが返却率が上がった要因の1つだと思います。
祐延様:また、駅係員の業務効率の効果も出ています。少ない人数でお忘れ物の対応をしているので非常に助かります。
以前はお忘れ物を拾得した際の登録に1件あたり6分、7分かかっていました。それが2、3分で登録できるようになったので7割程度削減されたという現場の声があります。
合わせてお忘れ物を移送する時の検品がラクになりました。従来は一覧表を出力し、漏れがないかチェックマークをつけ、確認者の押印をしていました。主要駅はお忘れ物が多いので、毎日検品に駅係員が二人がかりで約1時間、お忘れ物が多い日は2時間を要していました。今は各お忘れ物に貼付したQRコードを読み込むだけで検品ができるので、1/3の時間で済むようになりました。漏れがあれば画面でエラー表示が出るので便利です。
一覧表が不要になったのでペーパーレスにもなっています。
中野様:2025年1月に新駅の夢洲駅が開業しましたが、旧システムであれば大幅な改修が必要なところでした。findは必要な手続きをするだけで追加費用なくスピーディに対応できたのも効果と言えます。
今後の展望を教えてください
中野様:最終的には、お忘れ物のお問い合わせは電話から全てLINEに移行することです。それによって返答のレスポンスも良くなります。
そして、お忘れ物の返却率を60%まで上げていきたいですね。そのためにはお忘れ物をしたときはfindがあるという認知度を上げていくことが大事です。
「落とし物が必ず見つかる世界へ」の実現に向けて、多くの導入企業間で横断検索できるようになると良いですね。
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