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つくばエクスプレスの落とし物DX成功事例

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    つくばエクスプレスの落とし物DX成功事例

    返却率36.8%・マッチング率33.3%を達成した、現場主導の定着プロセス

    「システムを入れたのに、現場に定着しない」——DX推進担当者が最も恐れる事態です。ツールだけ導入して、スタッフが使いこなせず、結果的に元のやり方に戻ってしまう。そのパターンを、つくばエクスプレス(TX)は避けることができました。

    2025年6月のfind導入から半年で、返却率36.8%・マッチング率33.3%を達成。数字が示すのは、システムが動いているだけでなく、現場のスタッフが本当に使っているという証拠です。その背景に何があったのか、find運用の実例として詳しくご紹介します。

    導入前の課題——月3,900件の落とし物と、対応者の疲弊

    増え続ける落とし物件数と、追いつかない人員

    つくばエクスプレス線では、月間約3,900件の落とし物を取り扱っていました。駅係員・お忘れ物センター・コールセンターのスタッフが対面または電話で対応していましたが、件数は年々増加傾向にありました。

    1件の登録に手作業で10分前後かかるとすると、月3,900件で約650時間が登録作業だけに費やされる計算です。これに電話問い合わせ対応・保管管理・警察提出準備が加わります。現場スタッフが「本来の業務」に集中できない状況が続いていました。

    属人化と表記ゆれが、返却の壁になっていた

    手作業での管理には、表記ゆれという構造的な問題があります。「黒いリュック」「ダークカラーのバックパック」「黒色のナップサック」——実際にはまったく同じ物であるにもかかわらず、 登録する担当者の主観によって記録の表現が変わってしまうのです。そのため、お客様から問い合わせが来た際、検索キーワードが一致しなければ「お預かりしていません」と答えざるを得ない構造になっていました。確かに、すぐ後ろのバックヤードに現物があるのにもかかわらず、です。

    導入のプロセス——9日間の全係員研修で、現場に根付かせた

    担当者が独自に作成した研修資料

    つくばエクスプレスのfind導入で特筆すべきは、現場主導で研修を設計したことです。

    社内の担当者が、findの操作マニュアルをそのまま使うのではなく、自社の業務フローに合わせて研修資料を独自に作成しました。「うちの駅ではこう使う」というリアルな内容が、スタッフの理解と定着を大きく助けました。

    9日間かけて全係員に研修を実施

    導入にあたり、全線の係員を対象に9日間の研修期間を設けました。一度に全員を集めるのではなく、勤務シフトに合わせて複数回に分けて実施することで、現場の業務を止めずに浸透を図りました。

    「やってみればわかる」という体験型のアプローチが功を奏し、研修後のシステム定着率は高い水準を維持しています。

    導入後の成果——数字が証明する、現場の変化

    返却率36.8%、マッチング率33.3%を半年で達成

    find導入から半年後の実績です(find調べ)。

    指標

    導入前

    導入後(約半年)

    返却率

    約10%(業界平均)

    36.8%

    マッチング率

    低水準

    33.3%

    登録作業時間

    約10分/件

    約2分/件

    返却率36.8%は、find導入施設の平均(30〜40%)の上位に位置します。半年という比較的短い期間でこの数字を達成できた背景には、研修による現場定着の徹底がありました。

    マッチング率33.3%が意味すること

    マッチング率とは、find chatを通じた問い合わせのうち、実際に落とし物が特定・返却につながった割合です。3件に1件がマッチングしているという事実は、「探せば見つかる体験」が積み重なっていることを示しています。

    この数字が上がるほど、「findで問い合わせすれば見つかるかもしれない」という利用者の信頼が高まります。信頼が高まれば問い合わせが増え、さらに返却率も向上するという好循環が生まれます。

    鉄道会社が落とし物DXを成功させる3つの条件

    つくばエクスプレスの事例から、find運用の定着に必要な条件が見えてきます。

    条件①:システムを「自分たちのもの」にする研修設計

    メーカーが作ったマニュアルではなく、自社の業務フローに合わせた独自資料を作ること。「うちの駅ではこう使う」という具体性が、スタッフの腹落ちを生みます。

    条件②:全員に体験させる時間をとる

    一部の担当者だけが使える状態では定着しません。シフトを考慮した複数回の研修で、全員が「自分でできた」という経験を持つことが重要です。

    条件③:数字で成果を見える化し、現場に還元する

    「返却率が上がった」「問い合わせへの対応時間が短くなった」という変化を現場にフィードバックすることで、スタッフのモチベーションが維持されます。

    自社での導入を検討している方へ

    ステップ

    内容

    目安期間

    1. 現状把握

    月間落とし物件数・現在の登録工数・電話問い合わせ件数を集計

    1〜2週間

    2. 導入相談・デモ

    自社業務フローに合わせた設定を確認

    1週間

    3. 研修・試験運用

    一部路線・施設で先行導入し、運用を確認

    2〜4週間

    4. 全線展開

    全係員研修を実施し、本格稼働

    1〜2ヶ月

    月間3,000件以上の落とし物を扱う施設では、find導入による工数削減効果が特に大きく出ます。つくばエクスプレスの事例では、月間登録作業だけで約500時間以上の削減が試算されています。

    まとめ

    つくばエクスプレスの事例が教えてくれるのは、「DXの成否は現場が決める」ということです。

    システムの性能がいくら高くても、使わなければ何も変わりません。担当者が独自の研修資料を作り、9日間かけて全係員に体験させた。その丁寧さが、返却率36.8%・マッチング率33.3%という数字になりました。

    「あの時findで問い合わせしたら、本当に見つかった」——そんな声が、現場スタッフのやりがいにつながっていきます。

    次のアクション

    つくばエクスプレスでお忘れ物をされた方

    鉄道会社・交通機関の担当者の方

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    データ出典:find調べ(2026年2月時点)

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